ドラえもん、コロコロコミック連載終了で何があったのか?考察してみる

コロコロコミック創刊号 雑記
コロコロコミック創刊号

長年、コロコロコミックで掲載されて来たドラえもんが2026年5月号をもって再収録連載を終了しました。コロコロコミックは1977年(昭和52年)にドラえもんを200ページも読める雑誌として創刊された「ドラえもん」を中心とした雑誌というのがコンセプトでした。

当時は小学館の「小学一年生」などの学習雑誌で連載されていたドラえもんが1974年に「てんとう虫コミック」として単行本化されたことによりドラえもんがスマッシュヒットとなり、ドラえもん人気に本格的に火がついた頃でした。そして、1979年、ドラえもんが再テレビアニメ化(月曜日から金曜日の夕方6時50分から10分間毎日放送されるという今では信じられないスケジュールの放送が)され、ドラえもんは大ブームとなったのでした(その後、そのドラえもんのテレビ枠で忍者ハットリ君が放送されることにより藤子不二雄作品ブームとも言える時代になっていきます)。そのようなドラえもん人気を背景に1980年3月には名作であり初長編映画の「ドラえもん のび太の恐竜」が上映されるのでした。

その「ドラえもん のび太の恐竜」の製作時においてはコロコロコミックは大変重要な役割を果たしていました。1979年コロコロコミック11月号ではドラえもん映画化決定の第一報を発表し、1980年1月〜3月にかけて原作漫画を掲載という、今では信じられないと思いますが、上映前にネタバレという快挙を成し遂げています。

というように元々ドラえもんあってのコロコロコミックという背景がありました。また、同時に創刊時の編集長である千葉和治氏の「小学生が読む、本当の意味でのまんが雑誌を作りたい!」という言葉に、藤子F先生は感化されて自身の全ての作品の掲載権を預けるとまで言ってコロコロコミックに協力するようになり、コロコロコミックでのドラえもんの掲載量が減っても「みきおとミキオ」のようなドラえもん以外の藤子F先生の作品もコロコロコミックには掲載されるようになるのでした。

さて、このようなコロコロコミックの創刊時の意義を頭に置いて本題に戻りましょう。

今回、コロコロコミックにおいて以下のふたつの事柄が誰もが確認することの出来る事実として発生しました。

・コロコロコミック2026年2月号と4月号で同じエピソードが掲載された。

・コロコロコミック2026年5月号でドラえもんのコロコロコミックでの掲載が終了した。

先ずは2026年2月号と4月号で同じエピソードが掲載されたドラえもん重複掲載問題について検証してみましょう。

コロコロコミック2月号と4月号のドラえもん表紙
コロコロコミック2月号と4月号掲載のドラえもん表紙

同じエピソードを掲載してしまったコロコロコミック4月号は3月13日発売でした。そして、コロコロコミック編集部は発売から4日後の3月17日に公式に編集上の過程のミスで今回の重複掲載が発生したと謝罪文を発表しました。

ここで違和感を感じませんか?もし、書店に4月号が並ぶ前に編集部の誰かがドラえもんの重複掲載に気づいていれば、3月13日の発売と同時に少なくとも重複掲載のお詫びを発表するのが普通ではないでしょうか?つまり、店頭に4月号が並んでからしばらくして、はじめてドラえもんの重複掲載に気づいたと推測されるのです。このことはコロコロコミック編集部内でドラえもんはすでに少なくとも特別な存在では無いということが容易に想像されます。もしかしたら、コロコロコミック編集部内ではドラえもんのコロコロコミック掲載は形式的なものとなっており誰もが気に留めない存在になっていたのかもしれません。

そして、重複掲載がされた4月号の次号であるコロコロコミック5月号にて49年に渡るドラえもんのコロコロコミック掲載が終了します。

コロコロコミック編集部からはドラえもんのコロコロコミックでの掲載終了の理由が正式に発表されていないため、多くのファンの間では今回の突然の掲載終了は直前に発生した重複掲載問題が掲載終了の原因ではと推測が瞬く間に広がりました。

そのような中、講談社(小学館ではない)に勤務する編集者さんの6月12日のXにて

『小学館コロコロコミックの「ドラえもん重複掲載問題」で、編集長含む幹部3人が更迭および出勤停止になったそうだ。
重複掲載もさることながら、幹部が雁首揃えてお詫びに行った際、藤子・F・不二雄プロをさらに怒らせてしまったらしい。
いったい何があったのか。』

と投稿したことにより、コロコロコミックと藤子・F・不二雄プロの間で何があったのかと更に憶測が広がったのです。

講談社の方のXの投稿では『編集長含む幹部三人が更迭及び出勤停止になったそうだ』とあります。確かにコロコロコミック編集長は2026年7月号より新しい編集長である筒井清一氏が配属されていることが確認できます。ちなみに筒井清一氏はコロコロコミックの元編集者でもあり、ちゃおの編集長も経験してからの出戻りのようなかたちでコロコロコミックの新編集長となりました。

では、前編集長の益江宏典氏は本当に更迭されたのでしょうか?益江氏はドラえもんがコロコロコミックでの最終掲載となった5月号の次号の6月号まで編集長としてクレジットされています。藤子プロへの謝罪が3月の話でしょうから、更迭されているにも関わらず謝罪後2ヶ月間コロコロコミック編集部に在籍していたことになります。

前コロコロコミック編集長、益江氏
元編集長の益江氏

また、6月には博報堂の発行物においてコロコロコミック元編集長としてコロコロコミックを手に取った写真と共に「もっと楽しくなるマンガの読み方」を語っています。その様子は更迭をされた編集長にはとても見えません。

益江氏の近況記事
博報堂生活総合研究所のサイトより

ある意味、部外者である『講談社』の方のXで暴露されたかと思われる今回の出来事の続報が最初の投稿から3週間経過した今現在もされておらず、幹部三人が更迭され出勤停止の噂は謎のままですが、『小学館』サイドで見てみると、小学館内から漏れる情報は全く無く、また、今までセクシー田中さん事件やマンガワン事件の際にはX上に多くの投稿をしていた小学館に関係する漫画家の先生達も今回のコロコロコミック編集部の対応に対する投稿を全くしていません。

以上のようなことを踏まえると、考えたくはありませんが、小学館内では我々が思う以上にドラえもんはオワコン化しており今回の出来事はあんまり重要視されていないような気がしてなりません。つまり、今回のドラえもん重複掲載をきっかけにして藤子プロとの関係性が悪化したとしても、痛くも痒くも無いというのが少なくともコロコロコミック編集部の本音だったのではないでしょうか?(下手をしたら「災い転じて福となす」まで思っているかもしれません)

個人的には創刊当時にコロコロコミック創刊号を購入して貪り読んでいた(何気に同時掲載されていたベーブルース物語のストーリーが思い出深い)ので、コロコロコミックからドラえもんが掲載されなくなり寂しい気持ちもありますが、コロコロコミックでのドラえもんの役割は全うしたのではないかと思います。ドラえもんをあんまり知らないライト層が知ることの出来る雑誌がいつの日か新しく発行される日が来れば嬉しいですね。

Amazon.co.jp: ドラえもん (1) (てんとう虫コミックス) : 藤子・F・ 不二雄: 本
Amazon.co.jp: ドラえもん (1) (てんとう虫コミックス) : 藤子・F・ 不二雄: 本
藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス 全10巻セット |本 | 通販 | Amazon
Amazonでの藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス 全10巻セット。アマゾンならポイント還元本が多数。作品ほ…

コメント

タイトルとURLをコピーしました